【社内校正点検③~完結編~】不合格が出た時の処置と台帳記録の正しいルール

実測値が記入された成績書と、赤い「使用禁止」タグが添えられた測定器の画像。中央に「校正記録と不適合処置」の文字。 品質管理/品質保証

「測って終わり、じゃない。トラブルを未然に防ぐ『記録と追跡』のプロになろう。」

この記事を読めば、点検でNGが出た時の「遡及(そきゅう)調査」のやり方と、監査で絶対に指摘されない成績書の書き方が分かります。


⚠️ 読む前の注意点

この記事は【校正点検シリーズ】の第3弾(完結編)です。 「前準備」や「実技のルール」をまだ読んでいない方は、必ず以下の記事からチェックしてください。

正しい準備と実技ができて初めて、今回の「記録」が意味を持ちます!


✔ こんな悩みありませんか?

  • 成績書にいつも「〇」や「レ点」だけ書いている
  • 点検でズレが見つかった時、とりあえず「修理箱」に入れて終わらせている
  • 「遡及調査(そきゅうちょうさ)」という言葉の意味がよくわからない

執筆者の紹介:15年目の品質管理屋 aki

初めまして、akiです。15年、品質管理の現場で酸いも甘いも経験してきました。 新人の頃、点検で壊れているノギスを見つけ、「あ、壊れてるわ」と修理箱にポイッと入れて帰ったことがあります。

翌朝、上司から「お前、昨日そのノギスで測って出荷した製品はどうなるんだ!」と激怒され、顔面蒼白になりました。 点検でNGが出た時の「本当の怖さ」と「正しい対処法」を、僕の失敗談を交えて解説します。


1. 測って終わりじゃない!成績書の正しい書き方

点検が終わったら、結果を「成績書」に記録します。 ここで多くの現場がやっている間違った書き方が、合否欄に「〇」だけをつけることです。

必ず、「実測値(実際に測った数値)」を記入してください。

例えば基準が50.00mmに対して、

  • 1月:50.01mm
  • 6月:50.03mm
  • 12月:50.04mm

このように実測値を残しておけば、「あ、摩耗して限界(NG)に近づいているな。次回は買い替えよう」と、壊れる前に予測(傾向管理)ができます。これがプロの記録です。


2. 【最重要】不合格(NG)が出た瞬間の「初動」

もし点検で、基準から外れた不合格(NG)が出てしまったらどうするか? 絶対にやってはいけないのが「そのまま机の上に置いておくこと」です。

【NGが出た時の鉄則:識別と隔離】

  1. 赤ラベルを貼る: 誰が見てもひと目で分かるよう、「使用禁止」の赤いシールや札を測定器に直接貼り付けます。
  2. 隔離箱に入れる: 現場から物理的に遠ざけ、「不適合品置き場(赤い箱など)」に隔離します。

これをサボると、事情を知らない別の作業者が「お、ここにノギスがあるぞ」と勝手に使ってしまい、不良品を量産する大事故に繋がります。


3. 不良流出を防ぐ「遡及(そきゅう)調査」とは?

NGが出た時、一番やらなければいけないのが「遡及(そきゅう)調査」です。 難しい言葉ですが、要するに「過去にさかのぼって、製品が大丈夫か確認する作業」のことです。

  • いつから狂っていたのか? 「前回の点検(合格)」から「今日の点検(不合格)」の間の、どこかのタイミングで狂ったはずです。
  • 影響範囲の特定: その期間に、この壊れた測定器を使って検査・出荷した製品はどれか?を特定します。
  • リスク評価: 「0.02mmのズレなら製品の機能に影響はない」とするか、「全数回収して測り直す」かを、品質部門と協議して決定します。

この「遡及調査」のルールが手順書に書かれていて、実際に運用できている現場は、外部監査でも満点をもらえます。


4. 測定具台帳を更新して「ループ」を閉じる

最後に、処置が終わったら「測定具台帳」を更新します。

  • 修理に出したのか?
  • 廃棄して新品を購入したのか?
  • 次回の校正予定日はいつか?
遡及調査の流れ(NG発見、直ちに隔離、過去の製品を追跡、リスク評価)を示すフローチャート図。

台帳を最新の状態にアップデートすることで、第1弾でお伝えした「台帳の整備(前準備)」へと戻り、社内校正のサイクル(PDCA)が綺麗に回るようになります。


5. まとめ:記録はあなたと会社を守る盾

全3回にわたって「測定機器の社内校正」について解説してきました。

  1. 仕組みを作る(導入・前準備)
  2. 正しく測る(実技・共通ルール)
  3. 正しく残す(記録・不適合処置)

この3つの柱が揃えば、あなたの現場の「精度」は絶対に疑われません。 明日から、自信を持って現場の測定器と向き合ってくださいね!


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